2021年(令和3年)10月29日の中外日報に自宅墓ネットが取り上げられました
負担抑えた供養の仕組み
墓や仏壇の維持管理が檀信徒とって負担にならないようにと東海地方を中心とした有志僧侶が墓と仏壇を一体化したオリジナルの「自宅墓」を制作し、普及のためのネットワーク「自宅墓ネット」を立ち上げた。
僧侶主導の運営により、檀信徒のニーズに応える供養を提供したいという。
同ネットの代表、松尾正堂・単立松見寺(岐阜県関市)住職は、取り組みの背景を「継承人の不在などで墓の維持が難しくなると『墓じまい』、住宅事情から『仏壇じまい』などと考えられる方もおられる。私どもは負担や不安を取り除いた安心な仕組みをつくってはどうかと考えた」と語る。
自宅墓は分骨した遺骨を自宅・自室に安置できるように墓・仏壇・位牌をコンパクトに一体化させたもので、分骨した遺骨を納める収骨箱と信楽焼の陶板に焼き付けた遺影牌、仏具をセットにした「納骨箱型」、納骨箱型をベースにしてモダンなデザインの卓上型仏壇を組み合わせた「卓上型」、仏壇と組み合わせた「仏壇型」の3種類がある。価格は永代供養付きで1霊位14~23万円。
本部長の村山光彦・臨済宗妙心寺派長泉寺(岐阜市)住職は「企画・運営を含めて全て僧侶が行うことに意味がある」とし、分骨など節目には僧侶が携わって諷経し、家が絶えるなどして不要となった場合は寺が引き取り永代供養する。価格は供養にまつわるすべての冥加金を含むという。
松尾代表は「手元に遺骨を残すことにより、新たに墓を作ることもできる。墓じまいや合祀を検討する檀信徒に対して選択肢の一つとしてご提案いただければ。少子高齢化や過疎化が進む中、寺檀をつなぐ役割もはたせるのでは」と話す。
同ネットは11月の本格始動に当たり、自宅墓を普及する協力寺院を募る。各都道府県で1~2ヶ寺を想定し、同月下旬から12月上旬にかけて名古屋・東京・大阪で説明会を開く予定。
問い合わせは同ネット事務所=電話059(389)7500